ソーシャルレンディングって、事業所得扱いじゃないの?
Q:ソーシャルレンディングって事業所得扱いに出来ないの?
雑所得扱いで通常計上すると思うんですが、事業所得扱いにして節税するとかっていうのは可能ですか?
この質問に関しての回答
事業所得として計上することは可能です。
年間65万円の特別控除が受けられて、事業にかかわった費用を経費として計上できるので、節税対策としては有効だと思います。
損益通算も使えますし、3年間の繰越控除も使えますしね~。お得になるメリットが沢山ありますね。
ただ、事業所得として認めてもらうのが結構ハードルが高いという感じです。
実際にインターネット上の情報を見てみると、ソーシャルレンディングの分配金を事業所得にて確定申告して何も言われなかった等の情報を見る事があります。
でも、事業所得として認められたわけではなく、まだ調査の対象になっていないとか、追徴が取れたとしても少額なので見逃されているだけのような気がします。
分配金の額がそれなりに大きいと、後々調査に入られて追徴課税で結構な金額を回収される・・・なんて可能性が透けて見えてしまう。。。
確実に事業所得として計上したいってなると、多分専門家による証拠みたいなものが必要になりますよね。
税務署に行って事業所得で問題ないと回答を貰って、さらにそれをボイスレコーダー等で録音するとか・・・逆に労力かかってる気がしますね・・・。
「所得の分類って色々あるのね」さんからの回答
そもそもソーシャルレンディングの分配金や配当金が雑所得に分類されるのか?と言う疑問が出てくるが、それを裏付ける理由を考えてみた。
①ソーシャルレンディング各社がそもそも雑所得として扱っている
②不動産の利益が、いくら事業的規模(5棟10室基準)で行っていても不動産所得に分類される
③外れ馬券の判例で、30億円規模でも雑所得になると最高裁が判断を下した事実
一つ目については、ソーシャルレンディング各社の公式サイトの税金に関するヘルプを見てみると確認できるのではないだろうか。
「投資家が受け取る分配金(匿名組合分配益)は、雑所得に該当し、確定申告をする必要があります。」と言うような文章が記載されてる。
二つ目については、不動産から発生する収入に関しては全て不動産所得に当たるという事実。
一戸建てなら5棟、アパート・マンションなら10室という基準を満たせば事業規模になるので、青色申告特別控除65万円の控除も使える。
しかし事業規模になると言えども、あくまで不動産所得。
ソーシャルレンディングも不動産と同じで貸付型なので、金額にかかわらず雑所得と判断される可能性が高い。
三つ目については、億単位の競馬の収入も雑所得として判断されたと言う実際にあった判例だそう。
自分も一時所得か大金なら事業所得だと思っていたが、『競馬の馬券の購入を大規模に行っている』『馬券の購入を客観的に認められる記録として残している』『営利を目的として継続的に行われる経済活動』と言うポイントを満たしていると、雑所得になるらしい。
「馬券」と「貸付」って考えたら性質が違う気がするけど、判例に基づいた税法の解釈は、今後の線引きにもなりそうだし覚えておきたい。
ポイントを全体的にざっと見てみると、いくら大規模になろうが雑所得の枠からは抜け出せないと言うニュアンスに聞こえる。
「競馬も雑所得なのね。。。」さんからの回答