今回は、投資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)での分配金の受取り方について解説します。
また、当サイトに掲載しているサービスが、どの分配方法を行っているのかも比較していきたいと思います。
▼ 投資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)は基本、毎月返済
▼ 「元利均等返済(毎月分配型)」
▼ 「元本一括返済(満期一括返済)」
▼ 各サービスの返済方法を表にして比較
▼ 各サービスの返済法の詳細
どうして各、分配方法を知っておいた方がいいのか?
投資型クラウドファンディングでは、サービスやファンドによって分配金の受け取り方が違います。
投資型クラウドファンディングで投資をするなら、それぞれの違いや各サービス・ファンドがどういう返済方法を採用しているのか理解しておいた方が良いです。
それはなぜか?
普通に考えて【自分が投資したお金が、どういう返済方法で戻ってくるのか?】分からないと不安ですよね。
それに、投資するファンドを選ぶ際にも大事な基準になる場合がありますので、是非このページを読んでそのポイントをしっかりと押さえていって下さい。
まずは、投資型クラウドファンディングでの分配方法について、1つ1つ解説していきたいと思います。
投資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)は基本、毎月返済
投資型クラウドファンディングは、基本的にほとんどのサービスで『毎月返済』される仕様になっています。
良い言い方をすると毎月、自分の専用口座にお金が入ってくるということです。
毎月返済だと、お金が入ってくるのが定期的に数字で見れるので、安心感や嬉しい気持ちが高まります。
ただ投資型クラウドファンディングでは、基本的に毎月返済があるものの、元本(投資金)の返済の仕方で分配方法が2つに枝分かれします。
果たしてお金の返し方にどのような違いがあるのでしょうか?
それでは次に、それぞれのタイプについて詳細を説明していきます。
まずは元利均等返済(毎月分配型)(がんりきんとうへんさい・まいつきぶんぱいがた)。
これは、元本(投資したお金)が毎月、均等で返ってくることを言います。
投資型クラウドファンディングでは最終的に、自分が投資したお金と利息分が返済されることになります。
元利均等返済(毎月分配型)の場合、この元本分が毎月一定の金額で、利息分と一緒に返済されます。
毎月「利息分+元本分」が返済されると思ってください。
この返済方法の良いところは、貸し倒れなどが起きた時、元本がまるまる返ってこないリスクが軽減できる点です。
毎月、元本分と利息分が返ってくるわけですから、万が一、投資したファンドが途中で貸し倒れしても、その時点までに返済されていたお金は手元に残ります。
『投資したお金が全てなくなってしまった!!』というリスクを避けることが出来るのです。
ただ、毎月元本が返済されるので、その分利息分は減っていきます。
毎月分配型(毎月分配型)は福利効果がないという部分が懸念点として挙げられる場合が多いようです。
投資信託などで、多額の資金を動かす場合にはこの福利効果が非常に重要となるのです。
ただ、投資型クラウドファンディングの場合はかなり小額から投資が出来る他、期待利回りが非常に高いです。
ですから福利効果に頼らずとも、安心して資産運用が出来るとして、この毎月分配型との相性が非常に良いそうです。
多少リスクを負っても最終的に高い利息を求めるか、利息が低くなるが安全性を求めるかが、投資するファンドを選ぶかどうかの基準になるのです。
元本一括返済(満期一括返済)(がんぽんいっかつへんさい・まんきいっかつへんさい)。
こちらは元本(投資したお金)の返済を満期(運用終了)時に一気に返済する方法です。
ですから毎月返済されるのは利息分(金利)のみ、となります。
元利均等返済が毎月、少しずつ返済されていくのに対して、元本一括返済(満期一括返済)は元本が最後にドカッ!とまとめて返されます。
この方法だと、運用中は毎月元本が変わらないので、元利均等返済よりも高い利回りを得ることが出来ます。
ただ、もし貸し倒れなどが起こった場合に元本がまるまる返ってこないというリスクも負うことになります。
投資型クラウドファンディングは元本保証がない商品なので、このリスクはかなり大きいと思います。
投資する金額が小額ならばまだこの方法でも良いかもしれませんが、多額の資金を投資するとなると、元本が返ってこない可能性があるリスクを負うのは少し怖い点があります。
各サービスの返済方法を表にして比較
投資をする際には先に紹介した2つの返済方法のうち、どちらの方法で分配されるのかを確認しておいた方が良いでしょう。
ここで、当サイトに掲載中の人気サービス7社が主に扱っている分配方法を比較して見ました。
サービス名 | 分配方法 | 参考利回り | 最低投資額 |
---|---|---|---|
クラウドクレジット |
元利均等返済 | 最大14.5%~ | 5万円~ |
SBIソーシャルレンディング |
元本一括返済 | 3.5%(証券) 5.2~6.5%(不動産) |
1万円~ |
ラッキーバンク |
元本一括返済 元金均等返済 |
最大10.0%~ | 1万円~ |
maneo |
元本一括返済 | 5.0~8.0% | 1万円~ |
クラウドバンク |
元金均等返済 | 最大6.8%~ | 1万円~ |
オーナーズブック |
元本一括返済 | 最大14.5% | 1万円~ |
最新情報は必ず投資を検討しているファンドの詳細ページを確認してください。
この7社の中では比較的、元本一括返済を採用しているサービスが多いですね。
ですが、元本一括返済を採用しているサービスの全てが小額(1万円~)から投資が可能なサービスです。
元本一括返済方法でのファンドは、元本が返ってこない可能性があるリスクが高まるため、小額からでも投資が出来るよう選択肢の幅を広げてくれているのかなというのが分かりますね。
こうして2つの分配方法について理解が出来ると、最低投資額がいくらから出来るのか?
というのも気になるポイントになってきます。
こういった点も踏まえて投資するファンドを選んでいきたいですね。
各サービスの返済法の詳細
最後に、先に紹介した7社の詳細・特徴を比較していきましょう。
各サービス、他社にはない強みや特徴を活かしているサービスばかりです。
ここ1、2年でソーシャルレンディングのサービスもどんどん数が増えてきましたが、本当に各サービスごとにそこにしかない特徴があるので、そういった点にも注目していきたいですね。
気になるサービスがあれば、是非公式ページを確認してみて下さい。
クラウドクレジット
クラウドクレジットでの主な分配方法は「元利均等返済」です。
毎月、元本の一部と分配金(利息分)が一緒に返済される返済方法を採用しているファンドを主に扱っています。
クラウドクレジットは海外の投資ファンドを扱うので、よりリスクが少ない元利均等返済方法を採用しているのかな?と思いました。
毎月、元金も一緒に返済されるのでその分利息が減ってしまいますが、クラウドクレジットでは業界でもトップクラスの高利回りファンドを中心に扱っています。
そういう対応策をしっかり取っている点は、信頼度が上がるポイントだと思います。
SBIソーシャルレンディング
SBIソーシャルレンディングは元本一括返済方法を採用しているファンドを扱っています。
元本一括返済もあれば、元利均等返済で分配されるファンドもあり、幅広い選択肢の中から選ぶことが出来ます。
SBI証券や銀行、保険などを傘下にしているSBIホールディングスが親会社という点は、業界内でもダントツの信頼度の強さを誇るでしょう。
また、1万円という小額から投資が出来る点も、元本一括返済で投資をする場合には、リスクの度合いを自分で調整しやすい設定になっていると思います。
Lucky Bank(ラッキーバンク)
ラッキーバンクでは、各ファンドによって返済方法が違います。
元本一括返済・元金均等返済のどちらかになりますが、2つの返済タイプのファンドを扱うことにより、投資家としてはファンドを選ぶ選択肢が広くなります。
また、全案件1万円から投資が出来るので、最低投資可能金額と掛け合わせても、投資ファンドを選びやすい環境になっていると思います。
返済方法からファンドを選ぶことも出来、小額から投資が出来るので特に投資初心者にオススメしたいサービスかなと思います。
利回りも最大10.0%~と、業界トップクラスとは言いませんが比較的、高数字を設定していると思います。
maneo(マネオ)
maneoは、元本一括返済での返済方法を採用しています。
さすが業界最大手だけあって、maneoはすべてのポイントをおさえているサービスです。
利回りは平均的な数字をキープしていますが、元本一括返済を採用しているので、福利効果があり期待利回りに近い金額を運用利益として回すことが出来ます。
また、1万円から投資が出来る点も、自分でリスクの幅を選ぶ為、選択肢の幅を広げているのかなと思います。
更にGMOクリックホールディングス株式会社と資本業務提携を結び、より信頼感が強いサービス展開をしている点はブランド力でも評価が高いと思います。
Crowd Bank(クラウドバンク)
クラウドバンクで扱われている募集ファンドの分配方法は主に「元金均等返済」が採用されています。
他サービスと比較すると少し利回り設定が平均的、もしくは少し低いなと感じます。
更に元金均等返済では毎月元本も一緒に返済される為、利益分は更に少なくなっていきます。
ですが、元金均等返済で返済される上、1万円から投資が出来る点は極限まで貸し倒れ等のリスクを低くできるともいえます。
また女性投資家に人気な再生可能エネルギーのファンドも多く扱っていることから、なるべくリスクを少なく魅力あるファンドに投資をしたいと思う投資家に人気があるようです。
OwnersBook(オーナーズブック)
オーナーズブックの募集ファンドが採用している主な分配方法は「元本一括返済」です。
他、元本一括返済方法を採用しているサービス同様、1万円という小額資金から投資が出来るので、リスクの高さを自分で選択することが可能です。
利回りも最大トップクラスの高さなので、福利効果がある元本一括返済では魅力的な環境を整えてくれていると思います。
また、オーナーズブックだけのツールとしてSNSを通じ投資家同士でコミュニケーションを取ることが出来ます。
他の投資家と情報交換できるツールが利用できるサービスとして、投資初心者にもおすすめのサービスと言えるでしょう。